2015年ホワイトデー公開『ディオールと私』『Dior』の新任デザイナーと誇り高きお針子たちのパリ・コレクションまでの8週間がまちきれない!
出典youtube
また新たなファッションドキュメンタリーが誕生した。
この映画のすごいところはもちろん老舗オートクチュールの圧倒的な世界観を垣間見れるだけではない。
その華やかな舞台裏に隠された、プレッシャーにさらされ続けるファッション界の日常と苦悩。それでも多くのオートクチュールを支えるスタッフの献身的な仕事への取り組む姿が色鮮やかに投影されているのだ。
2012年当時オートクチュール未経験のラフ・シモンズ
今では彼自身のブランド『JILL SUNDER』でも活躍するが、当時まだ認知度は低く、この大抜擢に世界中の誰もが驚いた。
出典http://www.fashion-press.net/news/10771
しかも通常のコレクションでは半年以上の準備期間が用意されているにもかかわらず、このときシモンズに与えられた時間はわずか8週間。
この作品はそんな苦境の中シモンズのビジョンを形にしようと精力的に仕事をこなして行く職人たちへのオマージュでもあるのだ。
出典http://www.fashion-press.net/news/10771
わずか8週間で54体のドレスを生み出した作業場となったアトリエも公開される。
もちろんDiorの本社最上階にあるカメラが入るのは初めてで、そこには何一つ妥協することなく一心にコレクションピースを仕上げて行くスタッフの様子が収められている。
苦悩の表情で仕上がってくるドレスを見つめるシモンズ。
しかしモデルがそれをまとった瞬間にそれが一流のものであることを一瞬で感じさせる。
たとえばオープニングに登場したジャケットスタイルも当初は白の予定だったが、シモンズの意向により新しく作成された黒のジャケットを採用。
そしてこれは本番直前にシモンズからの修正を受け、徹夜でコレクション当日の朝完成させたもの。
デビューコレクションを終えて、彼はこんな風に語っていました。
「オートクチュール・コレクションは、クチュールに関連する業界全体が一丸となって、これまでにない方法で業界と関わる事により、新しいカタチに取り組むことでもあるのです。すでにしっかりとした基盤が完成しているこの業界では、比べものにならないほど優れたクラフツマンがたくさん活躍しています。しかし、典型的なシルクやサテンやチュールだけを手に取るのではなく、そうしたクラフツマンたちと協力して、新しいクリエイションやカタチを生み出していくことが重要なのです」
出典 http://www.fashion-press.net