「斜陽」「人間失格」等の代表作で有名な太宰治。4度の自殺未遂と玉川上水での入水死という最期を迎える等、太宰自身の人生が壮絶であったことでも有名です。愛にいきた文豪・太宰治が恋愛について語った言葉たちをご紹介します。
最近ではピースの又吉さんが文芸誌デビューをしたり、芥川賞・直木賞とあまり変わらないぐらい本屋大賞が注目されたりと『読書』離れがそこまで進んでいるという」実感があまりありません。
今回は昭和を代表する文豪の一人『太宰治』が残した恋と愛の言葉をご紹介したいと思います。
無頼派作家であった、太宰のあまりにも無鉄砲にも見える生涯ですが、
作品の節々にのぞくもろさと繊細さは今もなお人生の苦しさやもどかしさをあまりにも真っ直ぐに受け取ることができるものばかりだ。
また、玉川上水で入水死する壮絶な最期を迎えたことや、多くの女性との浮名が取りざたされる等、太宰治自身のドラマチックな人生も作品と併せて印象的です。
39年の生涯で4回の自殺未遂を繰り返しながら小説を執筆し、玉川に入水自殺した際には「小説を書くのがいやになった」という動機を残しました。自殺未遂や心中未遂を繰り返した背景には、1927年の芥川龍之介の自殺に影響をうけたことがあるとも言われています。
太宰の写真はどれも芥川龍之介をオマージュしたポーズになっていることから、どれほど影響力があったかがうかがえる。
愛することは、いのちがけだよ。甘いとは思わない。
出典 雌について 太宰治
愛は最高の奉仕だ。みじんも、自分の満足を思ってはいけない。
出典 火の鳥 太宰治
大人というものは、侘しいものだ。愛し合っていても、用心して、他人行儀を守らなければばらぬ。
出典 津軽 太宰治
恋愛とはなにか。私は言う。それは非常に恥ずかしいものである。
おれは、この女を愛している。どうしていいか、わからないほど愛している。そいつが、おれの苦悩のはじまりなんだ。けれども、もう、いい。おれは、愛しながら遠ざかり得る、何かしら強さを得た
出典 姥捨 太宰治
しなやかな力強さの中にもろさと儚さが現代にも色濃く残りますね。
大人になってから読む太宰治の作品は教科書で読んだときとは全く違うものになるかもしれません。
はじめて読むような気持ちで改めて読み直してみるのはいかがでしょうか?